日本レーザー医学会誌
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皮膚科・形成外科における色素性病変に対するレーザー治療の新しい取り組み
皮膚科・形成外科における色素性病変に対するレーザー治療の新しい取り組み
大城 貴史
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2024 年 45 巻 2 号 p. 175

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皮膚科・形成外科領域における色素性病変に対してのレーザー治療は,レーザー医学の父である米国の皮膚科医Leon Goldman博士が1960年代より開始していた臨床研究がもとになっています.1970年代には,選択的組織破壊の概念が提唱されましたが,標準的治療とは言えず眉唾である,と揶揄された時期もありました.1980年代に選択的光熱融解理論が提唱され,皮膚病変に対しての選択的治療が理論的に解されるようになりました.その結果機器開発が急速に進み,安全かつ有効性の高い治療が広く普及するようになりました.本邦でも1996年には一部のアザに対して保険適用が始まり,乳幼児期からのレーザー治療も可能になりました.1990年代後半に医療脱毛レーザーが導入され,美容皮膚科領域で各種レーザーが使用されるようになり,加齢性色素性病変に対してのレーザー治療の導入が進みました.2000年以降は各種レーザー機器の開発が進み,光を分画化してドットとして照射する各種フラクショナルレーザーが開発されたり,超短パルス発振が可能なピコ秒レーザーが開発されたりと,技術革新は日々起こっています.

現在標準的に行われている色素性病変に対するレーザー治療は,先達の先生方がレーザーを開発,照射条件を発見し,様々な工夫をされ,一般化してきた歴史の結晶,そして賜物です.色素性病変に対して標準的な治療法として使用されるQスイッチレーザー照射療法も,この治療法が発見され標準的治療になるまでには四半世紀の研究開発期間が要され,それには先達の先生方のご尽力がありました.

現在も標準的治療をもとに,従来の治療機器の照射方法に新しい工夫を加え新たな治療効果が考案されたり,また新しい複合レーザー治療も考案されてきています.今回,新しいレーザー機器や新しい照射方法を考案され臨床応用されたり,また複合レーザー治療を用いた新しい工夫を行っているチャレンジングな先生方にお願いして特集を組ませていただきました.執筆いただいた先生方は,皆レーザー機器に振り回されずに,ご自身の知見を持って新しい取り組みをなされている先生方ばかりです.私も当施設での経験を基に執筆させていただきました.先生方の新しい取り組みが糧になり,未来の標準的治療が生まれてくるものと確信しています.

今回の特集を通して,皮膚科形成外科領域のチャレンジングな治療マインドに触れていただければ幸いに存じます.

最後になりますが,今回執筆にご協力いただきました,原かや先生,中田元子先生,余川陽子先生に厚く御礼申し上げます.

 
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