論文ID: jslsm-40_0023
獣医療におけるレーザー技術の発展を目的として,半導体レーザーを使用した新しい腸管溶接法を考案した.この研究のためにlaser welding鉗子(LW鉗子)と呼ばれる特別な腸鉗子を作成した.基礎研究において,犬および猫のレーザー腸管溶接は,LW鉗子と接触型プローブを使用して可能であることが確認され,臨床症例に適用できるものと考えた.猫巨大結腸症および小型犬の重篤な腸閉塞症に対して,レーザー腸管吻合術を施行した.短期および長期の臨床結果として,重度の術後合併症がみられず,すべての症例で良好な回復が得られた.