日本レーザー医学会誌
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粥状動脈硬化巣の光力学的診断と治療
林 潤一斉藤 喬士金田 明会沢 勝夫
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1997 年 18 巻 4 号 p. 61-65

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抄録
光力学的診断・治療Photodynamic Diagnosis (PDD) and Thrapy (PDT)は, 1) 標的組織に集積する光感受性物質, 2) 組織透過性に優れた長波長レーザー, 3) 照射レーザーを分離した蛍光観測, の各領域における研究開発の近年における急速な発展により, 癌組織や粥状動脈硬化巣の診断・治療に新たな可能性を広げつつある。
クロリン系光感受性物質NPe6は粥状動脈硬化巣に集積し, 664nmの長波長半導体レーザーの照射により672nmの蛍光を発する。バンドパスフィルターを組み込んだ高感度蛍光観測装置により蛍光を発する粥状動脈硬化巣の局在診断が可能となった。さらにレーザー照射による組織フルエンスを上げて, 粥状動脈硬化巣内の弾性繊維網を破壊することが可能となった。
循環器領域における粥状動脈硬化巣に対する光力学的診断・治療が発展しつつある。
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