昭和医学会雑誌
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クロロマイセチンの吸収並に排泄について
関 盛久南沢 康雄斎藤 誠
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1951 年 11 巻 1 号 p. 58-59

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抄録

1.合成製剤の2種, 培養製剤の1種を, 1g1回の内服により, その後の吸收, 排泄を檢討した.
A〕血中濃度は, 2時間~4時間で最高に遂し, 8時間以降は急速に下降する (第1表) .
B〕尿中排泄は, 4時間~6時間で最高に逹し, 10時間以降は急速に下降する. (第2表)
C〕製造所によつても差異があるが, 合成製剤は培養製剤にくらべ血中濃度がいくぶん低い成績を示した.
2.Pro. kg 50 mg (Parke&Davis社Chloromycetin) を毎4時間の服用によると, 血中濃度は20γ~30γ尿中排泄は340γ~390γを服用2時間以降維持した.この際の胆汁排泄濃度は21.5γであつた.
(本論の要旨は第13回日本医学総会, 第19分科会 (第25回日本傳染病学会) で報告した) .
本研究に際し培養製剤の供與された梅沢博士, 有益な御教示を與えられた東大物療内科鳥居博士に厚く御礼を申上げる.

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