入院中の猩紅熱患者80例について, ASO, ASK, SZ, BlueASO, 一部 (23例) ADHについて実験を行い, 以下の如き結果を得た.猩紅熱患者から, 約一週間間隔で3回, 血清を採取し, 上記の血清反応を行った.有意の抗体価の上昇がみられたのは, 40例の第一のグループでは, ASO55.0%, ASK42.5%, AHD17.4%, SZ45.0%とASOがややすぐれ, ASKとSZはほぼ類似の成績であったが, 症例数の少かったAHDは低値に終った.40例の第二のグループでは, ASO47.5%, ASK42.5%, Blue ASO75.0%であり, それぞれの血清反応を組合せて実施することにより, 第一のグループでは, 78.3%に, 第二のグループは, 80.0%に抗体価の上昇をみた.特にBlue ASOは, 猩紅熱の診断には有効な検査方法であるという成績を得た.また上記の如き血清反応を組合せて検査することにより, 猩紅熱の診断がより確実になることを立証した