1984 年 44 巻 6 号 p. 771-774
ANAE染色を用いてB-cell起源のDiffuse LymphomaにおけるT-cellのRest Populationを検索した.症例は15例のCLL, 30例のImmunocytoma, 5例のProlymphocytic Lymphoma17例のCentrocytoma及び16例のImmunoblastic Lymphomaである.ANAE染色によるDroplet cellのパーセントは症例によりかなり変動がみられたが, 平均値ではImmunoblastic Lymphomaが最も高値を示し, CLLが最も低かった.Bcell起源でしかもdiffuseな増殖パターンを示すリンパ腫の中にもかなりのT-cell Rest Populationが存在することが示唆された.これはB-cell Lymphomaの中にTγの絶対数の増加を示したという報告やANAE negativeのT-ce11の存在を考えれば, 今回の検索で示された値より, さらに多いT-cell Restが存在することが考えられる.