昭和医学会雑誌
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溶血プラーク形成細胞産生に及ぼす諸種制癌剤の影響
岡崎 満戸田 真佐子森 扶美代大久保 幸枝大野 豊小松 信彦
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1985 年 45 巻 4 号 p. 453-461

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抄録

諸種制癌剤及び免疫抑制剤 (28種類) について, Cunningham法による溶血プラークテストを用い, ヒツジ赤血球を抗原として投与した際のマウス (C57BL/6系) 脾臓の溶血プラーク形成細胞 (PFC) 産生に及ぼす影響について調べた.薬剤を抗原刺激の前, 同時または後で腹腔内注射することによって投与時期の影響を検討したところ, アルキル化剤 (2種類) は後処置のほうがPFCの産生を強く抑制した.同様に代謝拮抗剤 (7種類) もすべて後処置のほうが強い抑制を示した.一方, 制癌抗生物質 (10種類) はすべて前処置によって強い抑制を示すが, AclarubicinとActinomycin Dは前処置, 同時投与及び後処置とも高度の抑制を示した.またAnthramycinとDaunorubicinは前処置では抑制し, 後処置では逆に促進するという特徴を持つことが見いだされた.植物アルカロイド (2種類) の場合には後処置で抑制が認められた.副腎皮質ステロイド (2種類) は前処置のほうが強い抑制を示した.酵素製剤 (L-Asparaginase) と重金属製剤 (Cisplatin) は同時投与と後処置で抑制した.ペプチドであるCyclosporin Aは前処置で抑制が見られた.免疫増強剤であるKrestinは前処置で抑制, 同時及び後処置で促進を示し, Schizophyllanは前処置, 同時及び後処置とも促進作用を示した.他方において, 薬剤の投与ルートを変えて静脈内注射した結果は, 一般的に腹腔内ルートの場合と平行関係を示したが, DaunorubicinとDoxorubicinでは前処置でもPFCが低下せず, Anthramycin, Chromomycin A3及びSpadicomycinは逆に促進するという知見が得られた.

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