昭和医学会雑誌
Online ISSN : 2185-0976
Print ISSN : 0037-4342
ISSN-L : 0037-4342
コンピューター断層撮影法による成人頸部断面の皮下脂肪の観察
長谷川 真紀子高橋 由佳理北野 新弓猪口 清一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 45 巻 4 号 p. 491-498

詳細
抄録

成人27名 (男性11, 女性16) の第6頸椎高CT写真について, 筋, 骨, 頸部内臓および脂肪層の断面積とその比率, ならびに皮下脂肪厚を計測し, Rohrer指数による, A (129以下) , C (130~149) , D (150以上) 3体型, 性, 年齢などによる相違を検討した.結果: 1) 分類した組織器官の断面積の中で, 一般に筋断面積は最も大, 脂肪断面積がこれに次いだが, 以下は男性では内臓, 骨, 女性では逆に, 内臓の順てせあった.2) 総断面積に対する各組織器官の断面積比を見ると, 筋肉は男性が, 骨は女性がそれぞれ他よりも優り, 脂肪と内臓では性差は見られなかった.男性では加齢的に筋の減少, 脂肪の増加の傾向が見られた。3) Rohrer指数による体型との関係を見ると, 比率は男性ではA, C, D体型の順に骨と筋は下り, 脂肪は上昇する傾向が見られた.4) 項部脂肪については, 男性はC, D体型がA体型に優り, 女性ではD体型がA, C体型に優る傾向が見られた.5) 頸周4部位の皮下脂肪厚は, 各体型とも一般に前正中線部, 側頸部, 後正中線部の順に厚くなる傾向を示した.他部と比較して, 前正中線部は, 体幹中最も薄かった胸骨中点高に近い値であったが, 男性のD体型のみはこれよりも厚かった.また, 後正中線部は, 頸部は男性では胸骨中点高に, 女性では上腹部高にそれぞれ近い厚さで, 背部の脂肪は胸骨上縁高を中心に発達する傾向が考えられた.

著者関連情報
© 昭和医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top