昭和医学会雑誌
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回腸に偽膜形成を認めたサルモネラ腸炎の1例
川上 抱負藤田 力也佐竹 儀治関 盛仁平田 信人杉山 茂村瀬 永策春日 謙一坪水 義夫高橋 寛藤田 安幸中神 誠一山村 光久小林 明文大栗 茂芳菅田 文夫佐川 文明岡本 平次
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1985 年 45 巻 4 号 p. 575-579

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抄録

回腸終末部に偽膜形成がみられたサルモネラ症の一例を報告する.17歳, 男子.和風弁当, 刺身などを食べたあと, 発熱, 嘔吐, 水様下痢で発症した.発病3日目に入院し, 大腸ファイバースコピーを施行したところ, 直腸をのぞく全結腸に発赤, 浮腫, 潰瘍が観察された.さらに盲腸から回腸終末部には黄白色の偽膜の形成が著明にみられた.糞便培養でサルモネラ群が検出されたため, 抗生物質を経口投与したところ, 入院第6病日には偽膜は消失し発赤が残存するのみとなった.サルモネラ腸炎の内視鏡所見については特徴的なものはないとされているが, 偽膜形成のみられた症例の報告はきわめてまれである.

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