昭和大学医学部精神医学教室
1986 年 46 巻 2 号 p. 295-298
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ペニシリン療法によりほとんど遭遇することのなくなった進行麻痺の一例を報告する.患者44歳の男性, 性交渉頻回であり, 35歳頃より意欲低下し, 頭痛, 発音の不明瞭, 計算力の低下を主訴に入院.言語跌蹉, 痴呆を主症状とする神経・精神学的所見, ならびに髄液の梅毒反応陽性より進行麻痺と診断された.脳波, 頭部CTとも異常所見は認められなかったが, 中核症状である痴呆, 人格水準の低下は改善しなかった.進行麻痺の軽症化が進行しているといわれながらも, 発症の機序は依然として未解決の問題である.
昭和学士会雑誌
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