2000 年 60 巻 5 号 p. 632-635
国立病院東京災害医療センターで平成8年7月からの3年間に救急で泌尿器科を受診した患者を集計した.3年間の受診者総数は374例.受診時の主訴は腹背部痛が最も多く109例29%, 次いで排尿困難および尿閉が52例14%であった.疾患別では尿管結石が最も多く101例27%, 次いで膀胱炎44例13%, 前立腺肥大症32例9%の順であった.救急車での受診は69例18%で, 尿管結石の疼痛発作が22例 (救急車受診の32%) を占めもっとも多く, 次いで尿閉14例 (救急車受診の20%) が多かった.緊急手術は16例4.2%で, 半数の8例が精巣捻転を疑っての手術であった.