生体医工学
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抄録
埋込型能動式抵抗変動デバイスの試作評価用Fontan循環静脈系シミュレーションモデルの開発設計
池田 純平白石 泰之山田 昭博坪子 侑佑平 恭紀鈴木 拓志井上 雄介本間 大山岸 正明山家 智之
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2016 年 54Annual 巻 26AM-Abstract 号 p. S16

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抄録

Fallot四徴症などの先天性心疾患に対する外科的治療の長期予後は著しく改善してきた。これらは外科的治療戦略の進化に伴うものが多く、国内での臨床例はePTFE製人工血管を用いたTCPCの方法で単一心室の心臓-血管系の力学的相互作用について安定した血行動態を維持できることを示している。

一方、長期にわたるTCPCの予後で、近年Fontan循環の遠隔期に肝機能障害などの末梢臓器不全が示唆されている。Fontan循環では、右心系血液循環での心臓の血流逆止弁がなく、肺動脈の圧力変動にともなって下大静脈へ逆流が生じることが知られている。

そこで、小児先天性心疾患のFontan循環を受動的に改善する新しい埋込型システムを考案し、呼吸などによって変動する肺動脈-下大静脈の血行力学的相互作用による逆流のみを選択的に抑制する装置の試作を試みている。

本研究では、これらの開発する埋込型能動式Fontan循環抵抗変動デバイスの試作評価に必要な肺循環抵抗変動を生成可能なFontan循環静脈系シミュレーションモデルの開発を目的として、生体胸腔内圧変動を模擬できる肺循環抵抗系の駆動システムを持つ管路系を設計した。今後、Fontan循環の抵抗変動デバイスを本低圧系循環シミュレーションモデルで評価し、長期埋込型システムの有効性と有用性を調べてゆく。

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© 2016 社団法人日本生体医工学会
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