2016 年 54Annual 巻 27AM-Abstract 号 p. S148
従来のチューブ状組織を作製する研究は,中心から棒状構造を取り除くのが非常に難しい状態にあった.このような状況を踏まえ,我々は,従来取り組んできた細胞シート用ヘラ機構を機能発展させて,繰出し型のベルト構造を円形断面状に配置させた構造の研究を行ってきた.細胞シート工学を基盤とした革新的立体臓器製造技術の開発において,脱細胞化した小腸などの管腔状内壁面へ簡易的且つ確実に細胞シートを貼り付けることが可能な装置の実現が求められている.この貼り付け動作を可能とする構造として,先端から折返す円形断面袋構造を有する膨張式貼り付け機構を考案し,簡易実験により,その貼り付け動作が可能であることを確認したので報告する.