生体医工学
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抄録
東北大学医工学研究科 その設置経緯と国際的医療機器アントレプレナー育成のための教育
西條 芳文
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2017 年 55Annual 巻 3PM-Abstract 号 p. 192

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東北大学医工学研究科は日本初の医工学に特化した独立大学院として2008年に設置された。東北大学には大正年代のマグノスコープ(電子聴診器)に始まる医工連携の歴史があり、現在でも多くの医工学に関する研究が繰り広げられている。本セッションでは、厨川常元・医工学研究科長よりご挨拶を申し上げ、次いで初代研究科長の佐藤正明・東北大学学際科学フロンティア研究所・所長より設置経緯についてご紹介する。さらに、ジャパンバイオデザインに先駆けて医工学研究科で実施している国際的アントレプレナー育成のための教育プログラムについてご紹介する。これは、主に工学部卒業の医工学研究科の修士学生を大学病院に派遣し、臨床ニーズを探索、定量化し、医療機器による課題解決を図るアイディアを討議するものである。さらに、医工学研究科医療機器創生開発センターにて、医療機器アイディアを実現し、動物実験などに耐えうるレベルのプロトタイプを作製し、外国にてプロモーションを行うプログラムである。2015年はオランダのデルフト工科大学とエラスムスメディカルセンター、2016年は台湾の國立台湾大学、國立成功大学と共同で医療機器フォーラムを開催し、2017年には本家スタンフォード大学にてその成果を発表した。本セッションでは、今年の実習内容から心臓血管外科領域、耳鼻咽喉科領域、消化器内科領域のテーマについて発表する。

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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