生体医工学
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抄録
心磁図を用いた不整脈器質・起源の可視化の有用性
井上 優子
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2017 年 55Annual 巻 4PM-Abstract 号 p. 329

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抄録

心磁図は、心筋の電気的な活動によって生じる磁場を、高感度磁気センサー(超伝導量子干渉素子SQUID)を用いて計測、可視化する技術である。その高い空間および時間分解能、長時間の測定が可能という特徴を生かし、不整脈の原因部位の診断精度の向上や心室興奮の異常伝導描出が可能となりつつある。現在リスク層別化を含めた不整脈日常診療のゴールドスタンダードは心電図や加算平均心電図である。本セッションでは、(1) QRS幅正常の非虚血性拡張型心筋症における左室内伝導異常の心血管イベント予測、(2) 不整脈源性右室心筋症における右室遅延伝導の致死的不整脈イベント予測、(3) 3方向から撮影した心磁図による心室性期外収縮の起源同定などの点において、心磁図の非侵襲的検査として有用性に関して、最新の知見をレビュー・紹介する。

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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