生体医工学
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抄録
病棟情報システムへの期待
中元 雅江
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2017 年 55Annual 巻 4PM-Abstract 号 p. 336

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抄録

病棟のフローでは、看護師は経過表,実測データ,看護記録などから患者の問題点を把握し,医師の指示に基づいた注射,処置を実施するとともに,今後の看護計画,看護介入の効果を判定する。患者の発する情報と他職種からの情報などを共有しながら患者を中心に医療・看護行為がおこなわれる。患者が発する情報は,生体デバイス及び可搬型情報機器(以下、病棟デバイスという)でリアルタイムに情報を発信できるようになった。現状は情報を伝える、記録の省力化に留まっているが、今後の病棟情報システムは患者の問題点の早期発見、迅速かつ適切な対応ができるように,医療行為を支援すること、情報を記録として残し、のちにフィードバックすることで医療・看護の評価などに役立こと期待される。そのためには、病棟業務で問題となてっていること(例えば処方の確認と実施記録方法、患者プロファイル、アセスメントの記録方法など)を明らかにし、正確にベンダに伝えることが重要である。多くの情報からどの情報に注目すべきかを伝える必要がある。多くの施設で実施されている業務で問題になっているならば、システム化されやすい。そして、多職種にも有用な情報であれば情報共有できる画面や,相手に知らせたい情報を気づかせるような情報の流れが必要である。看護師以外の医療従事者と共に業務改善を含めて病棟デバイスの活用を考える必要がある。

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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