生体医工学
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医用工学と看護工学との連携研究の問題点
長倉 俊明岡崎 利彦木戸 倫子石井 豊恵山田 憲嗣
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2018 年 Annual56 巻 Abstract 号 p. S31

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抄録

(はじめに)これまで医用工学の研究は様々な分野で、それぞれのアプローチがあった。一方で、看護技術も当然発達してきており、医用工学とは別個に発展したが、共同で発展するアプローチもあるべきである。(目的)しかしながら、我々はこの10年以上看護系を含むコメディカルとの仕事や研究もあったが、その際に問題点も多く、これらをを分析した。これは学力・技量が違っているということ以上に、視点が違うことが多かった。これらの情報は今後の医学領域と看護領域の技術発展にお互いが有益だと考える。(分析方法)研究テーマとして医学と看護が互いに関心を持つような生体組織液の変化を治療に利用する技術開発では、制御に関する情報共有は困難を極めた。また生体と電気現象については、かなりかみ砕いても伝わらなかった。特に生体のインピーダンスについては困難を極めた。研究内容を紹介しながら、我々の思い込みに原因があることや、伝わりにくい分野や内容について分析・検討した。(まとめ)双方に関心がある分野でも、情報の共有には注意を要する。但し、視点が違うことは悪いことではなく、思わぬ指摘を受けることもある。お互いが理解できるような工夫、お互いの苦手分野を知ることは、両分野を発展させるためにも重要な項目と考える。

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© 2018 社団法人日本生体医工学会
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