生体医工学
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AIを利用した医工学系資格検定に対する教育環境改善に向けた基礎検討
伊東 雅之秋本 和哉上條 史記篠原 一彦
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S82_1

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抄録

1950年代に研究開発が始まった人工知能(AI)は、データの多様化・増加、コンピューティングの高度化、アルゴリズムの高度化という三大技術変革を背景に、現在三度目のブームを迎えており、近年は様々な分野において有効な活用法が検討されている。AIの優れた特徴としては(1)自動応答、(2)ビッグデータから最適解の探索、(3)規則の探索、(4)瞬時判断と高速実行、(5)行動監視 等が挙げられるが、我々は主に(2), (4)の特徴を活かした研究を進めている。本学当学科では医療系の国家資格の一つである臨床工学技士資格の養成校として、通常の教養科目と専門科目の教育に並行して、医学、臨床工学、工学の3分野から構成される国家試験に備える教育を行っている。しかし学生の苦手分野はそれぞれ異なるため、学生の学力向上を図る画一的な手法では効率が悪くなるケースが多い。そこでAIを用いた応用例の一つとして、国家試験問題を解析してオリジナル問題を作成し、学生個々に対応した効率的で多様な教育環境の実現を目指した研究を進めている。本報告では、自然言語処理技術を用いた特定キーワードの抽出、深層学習を用いた適正問題の抽出に関する基礎検討の現状を紹介する。

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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