抄録
著者らは、環境負荷が小さく安価な天然系有機酸を使用した低コスト型で環境負荷の小さい重金属汚染土壌の浄化技術を提案した。本システムでは、掘削した汚染土壌を充填したピットの下部から有機酸溶液を注入して浸漬し、汚染土壌から重金属を溶出させ、溶出液中の重金属は吸着剤により除去する。吸着処理後の溶出液は毛管吸引材で吸引し、太陽熱を利用した温風で蒸発させる。本研究では、重金属汚染土壌からの有機酸による溶出促進技術と溶出液の回収・濃縮技術の融合技術を開発することを目的として、有機酸による汚染土壌からの重金属の溶出、吸着剤の効果及び蒸発処理性能を基礎実験により検討した。その結果、有機酸により重金属汚染土壌の浄化が可能であり、溶出した重金属はロックウール吸着剤で吸着できることがわかった。溶出液の蒸発は、太陽熱により促進された。