主催: 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
循環基本計画の取組指標に関する調査がインターネットを用いて実施されているが、インターネット調査は標本の代表性の問題が指摘されている。本研究では、循環指標に関する調査をインターネット調査と郵送調査の2つの手法で実施し、調査手法間の回答分布の差を比較した。また、傾向スコア法を用いてインターネット調査から郵送調査標本での結果を推定し、推定値の二乗誤差和比を指標として、精度の高い補正に適した共変量を探索した。カイ二乗検定より両調査には、全55問中44問に5%水準で有意差があり、回答・属性分布が大きく異なることがわかった。傾向スコア法を用いた推定結果から、共変量項目として、「年齢」を使用すること、「インターネット利用頻度」を利用しないことが重要であることがわかった。これは、過去の調査研究と共通する特徴であった。調査への参加や環境配慮的意識・行動に影響を与える共変量項目について更なる分析が必要である。