主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
1.8ℓびん(一升びん)は日本固有のリユース容器で、容器包装リサイクル法では自主回収認定容器に認定されている。しかし長期にわたって需要も回収率も低落傾向にあり、自主回収認定の基準とされる回収率80%を割ってしまった。本研究では、消費者、メーカー、びん商などのアンケートやヒアリング調査をとおして1.8ℓびんの回収率・再使用率低落の要因を整理分析し、その方策を検討した。1.8リットルびんは消費者が酒屋に返し、酒屋からびん商が回収・洗びんしてメーカーに戻るルートが一般的であると考えられてきたが、現在では自治体の分別収集ルートが多くを占めていること、リユースびんはP箱とセットで流通しておりP箱不足が回収を妨げていること、回収びんに対する品質要求が高まった結果不良率の増加や洗びんコストの増加につながっていること等が明らかになった。