本報では、ガス抜き管近傍における埋立ガス流れの特性把握を目的とし、埋立が終了した廃棄物最終処分場での実測結果(ガス流速0.1m/s、内圧上昇約50〜500hPa)の再現をDarcy’s Law の定常モデルで行った。埋立ガス発生速度5x10-6 mol/m3/sを標準条件とし、廃棄物層深さ20m、2mの覆土を持つ半径25mの円筒モデルを計算領域とした。ガス抜き管は直径0.2m、高さ22mで、側面に直径0.02mの孔(開孔率2.4%)があるとした。透気係数は、覆土を10-15 m2 、廃棄物層を10-12 m2と設定した。この条件で再現計算を行った結果、内圧上昇60hPa、ガス流速0.12m/sとなり実測結果とほぼ一致した。また、廃棄物層より覆土の透気係数が1/1000になると管へのガス流入が促進され、ガス発生速度が5x10-7まで低下すると流速が0.01m/sを下回る可能性が示された。