抄録
An. minimusは東南アジアの熱帯熱マラリア媒介蚊として知られている.日本でも先島諸島に分布しているため,疫学的重要度は高く,発生状況の把握は重要である.我々は,2002年7月にAn. minimusの生息地である石垣島北東部の西浜川周辺で幼虫・成虫の分布調査を行った.
幼虫は,西浜川の本流・支流と吹通川で採集した.成虫は西浜川周辺の山側と海側で人囮法による半夜採集とドライアイストラップによる終夜採集で採集した.また,同トラップは約10mの高さにも設置した.
幼虫採集では採集地点のほぼ全域でAn. minimusが採集され,西浜川支流>西浜川本流>吹通川であった.成虫採集では,人囮法では海側よりも山側で多数採集され,両地点共に23時-24時に最も多かった.ドライアイストラップにおいても,山側>海側であった.また,山側に設置した高い位置のトラップからAn. minimusが採集され,比較的高い地点にも分布していることがわかった.