日本衛生動物学会地方支部大会要旨抄録集
第54回 日本衛生動物学会東日本支部大会要旨抄録集
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衛生害虫の伝統的な対応法 (11)国内のマラリア対策
奏 和壽栗原 毅
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p. 11

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抄録
土着マラリアは明治時代の内務省の調査で約20万人が知られる。昭和10年代でも北陸地方を中心にいわゆるマラリア五県と呼ばれる滋賀、福井、富山、石川、愛知県に多く約2万名の患者が発生した。最後まで残ったのは滋賀県の彦根市である。同地方のマラリアを防圧したのは昭和28年で徹底した薬剤散布と琵琶湖付近の湿地帯の埋め立てによった。一方、東京の江戸川の戦後マラリアも同様に薬剤散布により防除された。また南西諸島のマラリアは昭和36年頃まで発生した。国内のキニーネ丸薬の使用は、大正10年頃にも役場が住民に配布した記録がある。
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© 2003 日本衛生動物学会地方支部
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