日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
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重症心身障害児(者)病棟での「院内感染防止対策上の指示内容確認票」の有用性
鈴木 由美森野 誠子山本 重則石原 あゆみ眞山 義民
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2018 年 43 巻 3 号 p. 543-550

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抄録

重症心身障害児(者)病棟ではウイルス感染症が容易にアウトブレイクする。多くの患者が自覚症状を訴えにくく早期発見が難しいため、重大な転帰や隔離の遅れとなりやすい。また、多職種が患者に直接接触する活動や業務により短期間で感染が拡大する。アウトブレイク時に迅速に各種活動や業務の制限を決定し周知するため、2012年から「院内感染防止対策上の指示内容確認票」を作成して活用した。感染制御チーム(infection control team; ICT)が院長らとともに協議し、各項目3段階の制限レベルを「院長指示」として決定、文書と電子カルテで全職員に周知した。5年間に計5回この確認票を活用した。これにより迅速に、全必要項目に関して検討し、「院長指示」を全職種に周知可能となった。またICTの時間と労力を現場の指導等に費やすことが可能となり、現場もより速やか、かつ的確に対応可能となった。本確認票は現場職員が一目で了解でき、多職種が迅速かつ組織的に連携してアウトブレイクに対応できる、大変有用な方法であると考えられる。

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