日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第50回 日本医真菌学会総会
セッションID: P9
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ポスター(括弧内番号はセレクテッド・シンポジウム発表を示す)
Fonsecaea pedrosoi のメラニン色素産生酵素遺伝子( PKS1 )による分子生物学的検討
*渡邉 晴二河崎 昌子望月 隆安澤 数史石崎 宏
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抄録

F. pedrosoi の分子生物学的マーカーとしてはすでにmtDNAの制限酵素分析 (RFLP)の検討で分離株は7タイプに分類されること、またrDNAのITS領域を用いたRFLPで6タイプに分類され、ともに菌の同定・分類に有用であると報告されている。 一方、メラニン合成酵素遺伝子領域において、Cochliobolus heterostrophusBrn1領域が、Exophiala lecanii-corniPKS1 領域の検討が行われている。我々は、PKS1 領域の既知の遺伝子配列をもとにF. pedrosoi に対するPCRプライマーを設計し、その応用につき検討した。 使用菌株は世界10カ国で分離され当教室に保存されていた臨床分離株30株を用いた。Mini prep法で各菌株からDNAを抽出し、PCRによって、PKS1領域(約1887bp)を増幅し、得られたPCR産物を制限酵素(Msp I、Dde)によるRFLP分析を行った。その結果、6 パターンに分類され、他の黒色真菌との鑑別も可能であった。その分類は従来のmtDNA、ITS領域のRFLPによるそれと矛盾しなかった。

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© 2006 日本医真菌学会
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