日本運動器看護学会誌
Online ISSN : 2435-001X
Print ISSN : 2186-635X
原著
スポーツ外傷・障害により手術を受け競技復帰した大学生アスリートの適応過程の分析
北澤 友美
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2021 年 16 巻 p. 15-23

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抄録

本研究は,大学生アスリートがスポーツ外傷・障害により手術を受け,競技復帰した適応過程を明らかにすることで,必要な看護支援について検討することを目的とし,大学生アスリートを対象に半構造化面接を行い,質的記述的に分析を行った.分析の結果11個のカテゴリーが導かれた.スポーツ外傷・障害により手術を受け競技復帰した大学生アスリートの適応過程は自覚症状と競技継続による葛藤と対処行動を繰り返す中で次第に手術の選択に至り,術後は身体症状を受け入れ,生活との調和を図りながら競技復帰を目指し,受傷経験を通して成長を遂げていく適応過程だった.すべてのプロセスにおいてアントラージュから支えを得る一方で忖度をしながら影響を受けていた.大学生アスリートは全人的苦痛を感じるが,それらを乗り越えることで全人的な成長を遂げる可能性を有していた.アントラージュの存在は期待の増進に繋がる一方で,混乱を招きかねない.看護職者には潜在的ニーズを察知するための関わりと大学生アスリートの持つ強みを強化する支援が求められる.

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© 2021 日本運動器看護学会
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