日本運動器看護学会誌
Online ISSN : 2435-001X
Print ISSN : 2186-635X
創外固定器を装着した状態で復学した患者の実態調査-学校生活の現状について-
中田 恵理木村 綾橋本 直美平岡 峰子
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キーワード: 創外固定器, 復学, 学校生活
ジャーナル オープンアクセス

2011 年 6 巻 p. 42-45

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抄録

創外固定治療を行った患者は創外固定器を装着した状態で復学する.学校生活では様々な困難が予測されるが 具体的な問題が把握できていないため,復学後の学校生活に関する現状を調査し明らかにすることで復学に向け た患者指導に繋がると考えた.創外固定器を装着した状態で復学した小学生~高校生の患者とその家族に対し半 構成的面接を行った結果,通学時や教室に着くまでなど学校生活の各場面における状況が明らかになった.家族 が送り迎えをしたり,移動時に誰かが一緒に付き添い荷物を持ってもらうなど周囲の協力によって危険を回避し ていたまた,入院中に学校の先生と家族が連絡を取り,校内の設備など環境面の対策が取られ復学後に生じる 問題点が少なくなった.患者は家族や学校の先生,同級生の支援により学校生活をスムーズに送ることができて いた.また,入院中から筋力訓練や移乗・歩行練習の中に復学後の学校生活を想定した生活指導や,滑りやすい 環境での危険回避の指導を組み入れる必要性が示唆された.

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© 2011 日本運動器看護学会
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