日本運動器看護学会誌
Online ISSN : 2435-001X
Print ISSN : 2186-635X
深部静脈血栓症予防クリニカルパス使用下における深部静脈 血栓症の発生状況
竹端 義子後山 純子
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2014 年 9 巻 p. 54-57

詳細
抄録

深部静脈血栓症(以下DVT)は人工膝関節全四換術(以下TKA)後に高率に発生し.肺血栓塞栓症の原因とも なるため予防が重要である. 2008年7月~ 2011年6月までの期間, DVT予防クリニカルバス(以下パス)適応 にてTKAを受けた100例を対象にDVTの発生率と.術中出血批,手術時間, D-dimer値との関連について検討 した.統計学的分析はDVT発症群と非発症群との比較において.術中出血屎,手術時間をMann-WhitneyのU検定. 発症群の1,4, 7日目のD-dimer値の増減の比較には多重比較検定を用いた.結果はDVT発生率5.0%.群間の 術中出血量,手術時間,D-dimer値には有意差を認めなかった発症群5名の詳細としては全体の発生率の5.0% と低値であった. D-dimerは1日目より4日目で有意な低値にもかかわらずDVTを発生しており. DVTの診断 として7日目に検査している下肢静脈エコー(以下エコー)は有用であったまた当院で運用しているDVT予防 パスは有効に稼動していると考えた.

著者関連情報
© 2014 日本運動器看護学会
前の記事
feedback
Top