抄録
日本政府では2007年に成立した海洋基本法を受けて,5年毎に海洋基本計画を策定して海洋に関する施策の総
合的かつ計画的な推進を図ってきており,最新の第4期海洋基本計画は2023年に閣議決定された.本稿では,海
洋政策として政府が公表している資料をベースとして,海洋基本法成立後の海洋調査の政策上の位置付け等を振
り返り,海洋政策のもとでの施策の経緯や,ニーズや技術の変遷等を踏まえて,必要な取組等について考察を行
った.
海洋調査には長期的に継続して行うものも多く,海洋基本計画が進展するなかでの大きな政策の転換は見られ
ないが,海洋プラスチックごみのような海洋調査に関する政策ニーズが加わりながら多様化し,また,新しい調
査技術の研究開発も政策的に位置付けられてきている.そのようななか,政府による海洋調査件数の減少等の課
題が見られた.ニーズの多様化と新たな技術の萌芽のなか,どのように海洋調査を進めていくか,改めて政策検
討を行う必要がある.