日本栄養・食糧学会誌
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インスリン誘導性内臓脂肪蓄積肥満モデル動物の作成
伊藤 俊輔神福 壽子多田 恵理子横山 芽衣子小林 ゆき子桑波田 雅士木戸 康博
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2011 年 64 巻 2 号 p. 91-98

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抄録

インスリンは脂肪蓄積作用を有することが知られている。インスリンをラットに投与した研究は数多く行われてきたが, インスリン投与による内臓脂肪型肥満誘発の報告はない。本研究の目的は, 長期インスリン投与による新たな内臓脂肪型肥満モデル動物を作成することである。雌性ラット (6週齢) に8 (8 I群), 16 (16 I群), 32 (32 I群) IU/kg BW/日のインスリンを12週間皮下投与した。対照群には生理食塩水を投与した (0 I群) 。実験終了時の32 I群の生存率 (29%) は0 I群, 8 I群および16 I群に比べ有意に低下した。体重および摂食量はインスリン投与量に依存して増加した。8 I群の体タンパク質比率は0 I群および16 I群に比べ有意に増加した。16 I群の総内臓脂肪重量と体脂肪比率は0 I群および8 I群に比べ有意に増加した。以上の結果から, 16 IU/kg BW/日のインスリンを12週間皮下投与することで内臓脂肪型肥満モデル動物が作成できると結論づけた。

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© 2011 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
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