日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
ISSN-L : 0287-3516
研究ノート
表面加工玄米の食べやすさに関する探索的ランダム化クロスオーバー試験
荒木 理沙松浦 文奈藤江 敬子中田 由夫鈴木 浩明橋本 幸一
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 69 巻 5 号 p. 249-255

詳細
抄録

玄米には様々な微量栄養素や機能性成分が含まれ, 肥満や生活習慣病の予防における有効性も示唆されている。しかし, 玄米の普及率は低く, 主な原因として食味の影響が考えられる。表面加工玄米は, 玄米の食味改善を目指して作られた玄米であり, その継続摂取可能期間や食べやすさを玄米と比較する各期4週間の探索的なランダム化クロスオーバー試験を実施した。対象は40‐64歳の健常男女10名 (男性4名, 女性6名) とし, 期間中は試験食摂取状況等の記録を義務付けた。開始時と各期終了時に身体計測, 早朝空腹時採血, 質問紙調査を行った。両試験食とも期間中の脱落はなかった。対象の80%は玄米に比べて表面加工玄米が食べやすいと評価した。また, 表面加工玄米の「継続日数スコア」は, 玄米に比べて高い傾向にあった (p=0.068) 。

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事
feedback
Top