(1) 飼料中の糖質の全部を細麦粉とした普通食, および糖質の一部 (全飼料中の13%) をD-キシロース, 蔗糖に代えた飼料を3群の幼若シロネズミに与え, その成長曲線を比較した。キシロース群は初期の約10日間, 一部に下痢がみられ, 摂食量も他の2群に比べて少なく, 体重増加の遅延がみられ, 以後の成長曲線の勾配は他群と差はなかった。
(2) キシロース群の摂食量と同量に制限した蔗糖食を与えた対照減餌群と, キシロース群の成長曲線を比較したが両者の間に差は認められなかった。
(3) キシロース食投与後の尿および血清中に, 済紙クロマトグラフィーによって, キシロースが検出された。
(4) 組織学的検索を行なったが, 3群の肝, 腎, 心, 脾, 眼など主要臓器に, いずれも著明な異常所見は認められなかった。