栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
学校給食用パンの品質改善に関する研究 (第1報)
パンにおける成分および組成の検討
奥田 輝雄川北 兵蔵林 右市
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1963 年 15 巻 6 号 p. 473-476

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抄録

現行の学校給食用普通パン, ぶどう入, ピーナッツ入黒糖入パンの試験焼を行ない, 次の結果をえた。
(1) パン1個の重量は各種類とも焼上り4時間後が最低値を示すが, 個体間の重量差ははなはだ大きかった。したがって, 少なくとも20個以上の平均値を基礎としなければパンの重量を論ずることはできない。この重量の偏りの主因は生地自働分割機の精度にあり, その改善がのぞまれる。またこれらの点から一食分重量は普通パン (2個取コッペパン) は126g, 黒糖入は130g, ピーナッツ入, ぶどう入は各々140gが妥当と思われる。
(2) 副原料として用いたぶどう, ピーナッツ量は製品から摘出した各乾物量にぶどうの場合1, 7を, ピーナ7ツの場合1.1を乗ずることによってほぼその使用量を推定できる。
(3) パン中のビタミンB1, B2の最低標準値はビタミンB1では0.3mg%, B2では0.2mg%となり, 脂肪量は原料小麦粉に対し3%の配合率のときは製品中少なくとも3.3%となることを認めた。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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