1963 年 16 巻 3 号 p. 220-223
普通米, アリアケおよびベニセンゴクについて, それらの苗成育および種子成熟過程における遊離アミノ酸の分布状況を, イオン交換樹脂およびPCを用いて追跡し, また遊離アミノ酸含有量の変化状況はJ. AwaparaのPCによるアミノ酸の呈色斑抽出比色法を用いて定量した。成育過程における普通米苗および成熟過程における普通米種子中の遊離アミノ酸は不変のものでなく, 成育および成熟の段階がすすむに伴って, その種類および含有量に変化を生じることが認められた。
本研究にあたり, 有益な助言と実験上の便宜を与えられた本学の教授伊勢田駿, 九谷昇, 山田晃の各博士および光学的測定に便宜を与えられた熊本逓信病院臨床検査室主任竹屋医博および貴重な研究資料を御恵与頂いた熊本県立農事試験場の江藤慶一技師および伊藤延久技師の方々に厚く御礼を申し上げる。