栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
種々の条件下における5′-リボヌクレオタイドの安定性
栗山 千枝子伏崎 峯子村田 希久
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1965 年 17 巻 5 号 p. 337-341

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抄録

1) 0.02%5′-RNTおよび1mM5′-IMP, 5′-GMP, 第3表 市販醤油に添加した5′-RNTの残存率 (%) 5′-CMP, 5′UMPをpH3, 5, 7, 9に調整した溶液を100℃, 120℃に加圧加熱し, 残存する5′-RNTSを5′-Nucleotidaseによる酵素法で測定し, それらの残存率を求めた結果, 100℃の加熱ではいずれも著しい損失はなかったが, 120℃加熱においてはpHの低いほど, また加熱時間の長いほど, これらの分解が大となり, その傾向はPyrimidine nucleotidesよりもHydr-oxypurine nucleotidesにおいて顕著であった。
2) 5′-RNTの3%NaCl, 0.3%グルタミン酸ナトリウム, 3%蔗糖溶液ならびに10P.P.M. のFe+++を加えた5′-RNT溶液を100℃もしくは120℃に加熱しても大きな影響が見られないが, 極くわずかに減少するにすぎなかったが, 3%ブドウ糖溶液中120℃加熱では5′-RNTの分解がかなり促進された。また塩酸, 酢酸, コハク酸, クェン酸でpH3に調整した溶液を100℃加熱しても, 5′-RNTの著しい損失は見られず, また酸による差も認められなかった。
3) 5′-RNTを0.03%添加した市販醤油を30℃に6カ月保存すれば, 5′-RNTは71~77%, 室温保存では77~97%, 冷蔵保存では92~100%の残存率を示し, 3カ月保存では30℃でも86%以上残存することを認めた。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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