栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
牛乳および乳製品の加工中におけるヌクレオチドの変化 (第1報)
牛乳の加熱処理による影響
津郷 友吉谷口 宏吉長尾 昭雄辻 博康
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1965 年 17 巻 5 号 p. 347-351

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抄録

牛乳中のヌクレオチドを陰イオン交換樹脂 (Dowex 1×8ぎ酸型, メッシュ200~400) を用いたカラムクロマトグラフィーによって分析した。牛乳中に存在するヌクレオチドはCMPとAMPで, その量は100ml当りそれぞれ2.02mgおよび0.18mgである。
牛乳に5種のヌクレオチド (AMP, CMP, GMP, IMP, UMP) を100ml当り各5mg添加した後, 加熱して, ヌクレオチドの牛乳中における熱安定性を試験した。ホスファターゼ活性を加熱処理して破壊した牛乳に添加して, 加熱した場合, 115℃, 15分の加熱によっても添加したヌクレオチドの大部分は変化を受けない。しかし原料乳に添加した場合, 加熱によって乳のホスフアターゼの作用を受け, 実験を行なった添加濃度では, ヌクレオチドの大部分が脱りん酸を受けヌクレオシド 変化する。このことは牛乳にヌクレオチドを添加する 合, 乳中のホスファターゼを不活性化した後, 行なう きであることを示している。
乳中に最初から存在しているヌクレオチド (CMP) 乳のホスファターゼ作用を受けない。この最初から存 しているヌクレオチドのホスファターゼ安定性につい 若干検討を行なった。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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