栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
大豆もやし中のα-ケト酸の薄層クロマトグラフィーによる測定
渡部 俊夫橋本 孝生
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1967 年 20 巻 3 号 p. 240-242

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抄録

黒大豆もやしの子葉と胚部分について, 発芽10日目までのα-ケト酸の変化を薄層クロマトグラフィーにより測定した。
10日目の下胚軸を除いては, どの部分にもグリオキシル酸, ピルビン酸, オキザロ酢酸, α-ケトグルタル酸, α-ケトイソカプロン酸が認められた。
グリオキシル酸は他のケト酸よりもかなり存在量が多く, 発芽日数とともに子葉中でやや増加の傾向を示し, 胚部分では相当に増加する。特に新たに生育する部分に増加が著しい。
α-ケトグルタル酸は子葉中で次第に減少する。また, 生育部分ではオキザロ酢酸とともに下胚軸に少なく, 10日目では認めることができなかった。
明所発芽のものに比べて暗所発芽のもやしでは, ピルビン酸, α-ケトグルタル酸が生育部分に少なく, 子葉に多かった。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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