1969 年 22 巻 3 号 p. 135-138
凍結融解を繰り返し凍結乾燥後ボールミルで磨砕した緑藻の乾燥粉末から尿素脱水素酵素液を調製する方法について, 抽出溶媒, 抽出操作, ブタノール処理, 透析, エタノール沈澱など若干の条件を検討し, 次の方法を定めた。乾燥粉末をpH 8のリン酸緩衝液で音波処理および35℃での保温によって抽出し冷アセトンで分別沈澱し33%ないし75%の分画を集める。これを冷水に溶がし, 冷却した流水に対し透析, そのまま, またはトリス緩衝液 (pH 7.5) を加えて再び音波処理後遠心分離した上澄液を酵素液とする。抽出に先立つブタノール処理ならびにアセトンの代りにエタノールでの沈澱を行なっても差支えない。