1969 年 22 巻 4 号 p. 235-239
イソキサンテン系食用色素, ローズベンガル, エリスロシン, フロキシン, エオシンとウシ血漿アルブミンの結合の実験を行なった。この結果, 最大結合数は3~50, 結合のΔFは-7,400~-9,200cal/moleの範囲にあることがわかったが, 色素の種類および反応の条件でかなり異なる。
また, 色素の構造面からは, ハロゲン置換基の種類で異なり, ヨード置換体はブローム置換体より結合数が多い。これにクロールを導入すると結合数が一層増大する。
さらに, ウシ血漿アルブミンと比較するためカゼイン, ウシγ-グロブリンにつき一部実験を実施したが, この結果, 結合力はカゼイン, ウシγ-グロブリンがウシ血漿アルブミンより一般に強いことがわかった。結合数はタンパク質-色素の組合わせによって, 殆んど変わらない場合と非常に差のある場合がみられた。