栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
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献立表から求めた一アミノ酸パターンへのアミノ酸補足に関する白ネズミによる実験的研究
神戸 保
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1973 年 26 巻 5 号 p. 281-287

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抄録

先に求めた学校給食の必須アミノ酸パターン1) は, 窒素1g当りイソロイシン280mg, ロイシン488mg, リジン339mg, 含硫アミノ酸202mg, 芳香族アミノ酸542mg, スレオニン229mg, トリプトファン79mg, バリン331mgであった。また, E/T比は2.49であった。このアミノ酸パターンのたん白質を含む飼料へのアミノ酸補足動物実験を, 白ネズミを用いて行なった。実験1において, 基本飼料 (飼料A) のたん白質は学給アミノ酸パターンを示すたん白質であり, カゼイン7.5%とL-アミノ酸混合3.85%から合成した。この銅料のたん白質含量は9.38%である。この基本飼料に次のようなアミノ酸を補足して実験飼料とした。すなわち, 基本飼料+0.15% L-メチオニン (飼料B), 基本飼料+0.30% L-メチオニン (飼料C), 基本飼料+0.05%L-トリプトファン (飼料D), 基本飼料+0.25% L-リジン塩酸塩 (飼料E), 基本飼料+0.15% L-メチオニン+0.05% L-トリプトファン (飼料F) である。このような基本飼料と実験飼料で3週齢の白ネズミを21日間飼育し, 体重増加, PER, BV, 肝XOAを測定して, アミノ酸の補足効果を調べた。その結果, 飼料B, C, Fの3飼料群で補足効果を認めた。しかし, この3群は脂肪肝に陥っていた。そこで, この脂肪肝の防止を目的として実験2を行なった。アミノ酸補足効果のあった3飼料のうち, いちばん効果のあった飼料Fにさらにアミノ酸を補足した飼料を調製した。すなわち, 飼料F+0.20% L-スレオニン (飼料G), 飼料F+0.25% L-リジン塩酸塩 (飼料H), 飼料F+0.20% L-スレオニン+0.25%L-リジン塩酸塩 (飼料I) である。これらの飼料と飼料A, Fの5種類で, 実験1と同様に動物実験を行なった。その結果, 飼料I群は, 体重増加では平均値でF, Hの両群よりは多少劣るが, PER, BV, 肝XOAでは, 他のいずれの群よりも抜群によく, 肝脂肪量も基本飼料群と同じような正常値であった。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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