1) 純粋培養および大量培養クロレラを使用し, クロレラたん白質の消化率が低い原因の一部を明らかにした。
2) 人工消化試験と白ネズミによる動物試験の成績からみると, クロロプラスト画分の栄養価が, 他の画分にくらべて低かった。
3) クロロプラスト画分をさらに分画して検討した結果, クロロプラスト可溶性画分の人工消化率は高いが, クロロプラストの構造的要素であるクロロフィル・リポプロテインのそれは低かった。これは脂質や色素などの存在が, 構造たん白質に対する酵素作用を妨げているためであろうと考えられる。