栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
ソテツ味噌の安全性について, 有毒成分の化学的検索と長期動物試験
小林 昭遠矢 光孝福西 亮吉田 愛知
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1974 年 27 巻 6 号 p. 263-268

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抄録

ソテツ味噌を試醸し, ソテツの有毒成分であり発癌性の知られているcycasinと, アフラトキシン汚染の有無を検索した。また, 長期間動物に投与する試験を行なった。
1) cycasinはソテツ種子自身のもつβ-グルコシダーゼで分解され, 通常の原料ソテツ粉末中には残存しなかった。cycasinが残存するようにして調製した原料では, 麹菌の成育が抑制され麹ができにくいが, cycasinは速やかに分解された。
2) Sprague-Dawley系ラットに, ソテツ味噌を10~50%混入した飼料を62日間, または10%混入飼料を190日間給餌した。これらには1年間飼育ののち, いずれの臓器にも腫瘍の発生はまったくみられなかった。
3) ここで用いたソテツ味噌の原料ならびに製品, 自家製ソテツ味噌3点にアフラトキシンは検出されなかった。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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