1976 年 29 巻 9 号 p. 517-521
大豆発芽時の少糖類の変化をPPC, GLCにより定性, 定量的に調べた。また同時に, α-ガラクトシダーゼ活性を測定した。
発芽によりラフィノースやスタキオースは急速に減少し, 4日目で消失した。ショ糖は3日目までやや増加し, その後減少して7日目でほとんど消失した。グルコースとフルクトースは微量ながら検出され, わずかであるが発芽中に増加した。ガラクトースは, いずれの時期においても全く検出されなかった。
α-ガラクトシダーゼ活性は発芽前でもある程度みられ, 発芽により急速に増大し3日目で最高となり, その後徐々に減少した。発芽中のこの酵素活性の変化が測定pH 5.2と7.2で異なり, すくなくとも2種類の酵素の存在が考えられた。