1) 青ミツバ, トマト, キュウリの“露地”ものに対して, “水耕”もの, “温室”ものに, とくにC量が低いということは認められなかった。
しかし, 軟白ミツバは青ミツバに比し, はるかに少ないC量であった。
2) 出荷季節別によるC量の差は, 栽培方式のいかんを問わず, トマト, キュウリでは“夏出し”ものに多く, 青ミツバについては“冬出し”ものに高いC量を認めた。
作物の季節別によるC量の多少の問題は, 本実験結果と著者らが, さきに行なったイチゴの実験結果をあわせて考察するとき, 作物の品目ごとに, あるいは品種ごとに検討する必要があるものと考えられる。
3) 熟度差によるC量は, ミツバ, トマト, キュウリのいずれも“成熟”ものより, 生育, 成長の旺盛な時期にあたる“幼若”もの, “未熟”ものに多いことを認めた。このことは, これらのものがその生育過程において, 幼若未熟期にCを多量に生成する作物自身の植物的生理機能によるところが大きいものと考察される。