栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
アミノ酸混合飼料投与で脂肪肝を発生させたラットに及ぼす20%カゼイン飼料の影響
片山 吉穂千坂 陽子西明 真理下志万 千鶴子
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1978 年 31 巻 6 号 p. 587-595

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抄録

4週間3種の低アミノ酸混合飼料 (5%レベル, コムギ, コメおよび宮崎パターン) で飼育して脂肪肝を発生させたラットを20%カゼイン飼料でさらに4週間飼育した場合の血液および肝の生化学的ならびに組織化学的測定を行ない脂肪肝からの回復過程を検討した。
回復期では, いずれの実験群でも飼料摂取量は低アミノ酸混合飼料期の場合とほとんどかわらなかったが, 体重増加量は低アミノ酸混合飼料期にくらべて著しく大きくなった。しかし回復過程における飼料効率はいずれのパターン食群でもほとんど差がなかった。回復期では血清triacylglycerol量は対照値 (正常値) に近く回復する傾向にあった。肝triacylglycerol量はいずれの実験群でも低アミノ酸混合飼料期にくらべていちじるしく低下した。とくに宮崎パターン食群ではtriacylglycerol以外の脂質成分も最も低かった。一方肝複合脂質では, コメパターン食群のほうがコムギパターン食群よりも多い傾向がみられた。組織化学的検索によると肝では回復の徴候が認められたが, まだスダンIII染色陽性物質を含む少数の肝細胞も認められた。なお繊維化の像はみられなかった。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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