栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
日本梨摘果果実たん白質の抽出とそのアミノ酸組成
中村 良朝倉 晴子古川 容子林 眞二
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1980 年 33 巻 5 号 p. 345-349

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抄録

1) 日本梨摘果果実のたん白質は, 微アルカリ性のpH領域では抽出されにくく, 界面活性剤を加えることにより, その抽出量を増加させることができた. この場合の界面活性剤としては, HLB値の比較的高いものが望ましく, 食品添加物として認められているものとしては, ソルビタン・モノラウレートがよい結果を示した。
2) 界面活性剤を加えて抽出したたん白質は, 溶液のpHを酸性に調整した後に, 同容のアルコールを添加することにより, ほぼその全量を沈でんさせることができた。
3) 抽出たん白質のアミノ酸組成は, 含硫アミノ酸の含量がわずかに低いことを除けば, 他の必須アミノ酸のバランスもよく, E/T比も高いので, 良質なたん白質と考えられた。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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