栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
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ジャガイモ澱粉粒のラット消化酵素におよぼす影響
藤田 修三高谷 友久不破 英次
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1981 年 34 巻 4 号 p. 287-294

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抄録

ジャガイモ澱粉粒を成熟期および成長期のラットに与えて, 各種消化酵素の変動を検討し, 以下の結果を得た。
1) 成熟ラットにおいては, 膵臓α-アミラ粒摂取と同時にその活性が下がり, 4週間後に至っても回復しなかった。プロテアーゼ活性は, 逆に摂取開始時に, その活性が高まり, 以後回復する傾た。小腸粘膜中のマルターゼ活性は, 期間中を通して澱粉粒にあまり影響されなかった。
2) 成長期のラットにおいては, 膵臓α-アミラーゼ活性は, 澱粉粒し, 12週間後では, 糊化澱粉摂取のラットとほぼ同じ活性力に至った。プロテアーゼ活性は, 摂取と同時に急激に高まったが, 飼育期間の経過とともに回復するった。しかし, 小腸粘膜中のマルターゼ, イソマルターゼ活性は, 澱粉粒にあまり影響されなかった。また難消化性澱粉粒の摂取の場合, たん白質をカロリー源して利用しており, たん白質効率を低下させていた。
3) 澱粉粒とセルロースのベアードフィーディングによる比較実験から, 膵臓α-アミラーゼ活性は, セロース摂取で明らかに上昇した。しかし, 澱粉粒摂取の場合は, 上記1), 2) の結果とは異なり, 糊化澱粉摂取の場合と同様の活性を示した。プロテアーゼ活性は粒およびセルロース摂取により, その活性が高められた。小腸粘膜中のマルターゼ, イソマルターゼ活性は, 各投与食にあまり影響されなかった。
4) 糊化摂取ラットの小腸粘膜中に含まれている糖は, グルコースがほとんどであるが, 澱粉粒摂取では, オリゴ糖がかなり含まれており, 効率のよい膜消化が続けられいることが認められた。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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