栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ラットにおける鉄欠乏性貧血の回復におよぼすたん白レベルの影響
東條 仁美
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35 巻 (1982) 3 号 p. 167-173

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抄録

幼若ラットに鉄不足飼料を投与し, 実験的に鉄欠乏貧血ラットを生成し, 鉄含量ほぼ同一にし, たん白源としてアミノ酸混合物を5%と20%にした2種の飼料を回復食として投与し, 回復におよぼすたん白量の影響をHt, Hb, RBC値の再生および各組織鉄含量を観察し, 以下の結果が得られた。
1) 生後約4週齢のラットに鉄不足飼料を約6週間投与した結果, 著しい鉄欠乏性貧血を示した。
2) 鉄欠乏ラットに各回復飼料を投与した結果, 血中Ht, Hb, RBC値の再生を認めたが, 低たん白食群 (5%) と高たん白食群 (20%) との間に有意差はみられなかった。
3) 回復食投与21日後の各組織 (肝臓, 脾臓, 骨髄, 筋肉, 大脳) の鉄含量は対照群より低く, 両回復群の間に有意差は認められなかった。
4) 以上より, 鉄欠乏性貧血からの回復に対するたん白レベルの影響は認められず, ラットの鉄欠乏状態, 成長, 摂取鉄量などとの関連について討議された。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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