1988 年 41 巻 4 号 p. 305-308
ビタミンB1を生育必須因子とするEuglena gracilis zを用いて簡便なビタミンB1の定量法について検討した
1) 14C-ビタミンB1を用いたラジオアイソトープ希釈法はビタミンB1制限細胞を用いて14C-ビタミンB1の細胞内取込み量を非放射性ビタミンB1による希釈効果を利用した定量法で3~500ngまで定量可能である。
2) ビタミンB1欠乏細胞を用いたバイオアッセイ法はビタミンB1欠乏細胞にビタミンB1を添加し, 24時間後の細胞増殖度によるビタミンB1の定量法で6~70ngまでは定量可能である。
3) これらEecglena細胞を用いた定量法で食品中のビタミンB1量を定量した結果はHPLC法で得られた値とよく一致しており, いずれも感度および再現性がよく, しかも非常に簡便な方法である。